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きりゅうなつお

グロテスク〈上〉 (文春文庫)グロテスク〈上〉 (文春文庫)
(2006/09)
桐野 夏生

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少しどろどろしたのを読みたくなり購入、その名も「グロテスク」
著者は、初読ですが以前から名前はよくお見受けしていた、「魂萌え」「OUT」の桐生夏生さん、「なつき」さんだと思ってましたがこの本買って初めて「なつお」と読むと知り、もしかして男性なのかなとかおもいつつ読み始めました。

読み始めて、これはやはり「なつお」は女だなと。自分とあまりにも相反した美しい容貌を持つ妹を憎む姉。経済力、学力、容貌、何かにつけて他人と優劣を競いあう虚栄心に満ちた名門女子校の生活。
さすがにおっさんが書いとったら厭やなと。

容貌も性格もドブスな中年女の一人称語りで始まり、手記をよむという形式で途中から他の登場人物の語りに移っていくのですが、なにせメインのストーリーテラーがドブスばばぁなので他の人間と話が食い違いまくります、かといって他の奴らも信用し難く、極めつけは下巻冒頭から始まる主人公の妹を殺した犯人である中国人の裁判での供述。
貧しい農村で生まれ、死ぬ思いで日本に出稼ぎに来た話を涙ながらに語り、若干うるっとしかかるくらいなのですが実は全部真っ赤なウソ、娼婦と実の妹しか愛せないという超ニッチなディマンドを持つ近親相姦サイコ野郎なのです。

後半は名門女子校を卒業し一流会社に就職しながら、夜は娼婦として働く女の手記になっていくんですが、デリヘルからも落ちぶれ、渋谷のお地蔵さんの前で毎夜厚化粧にカツラをかぶり客をひき続けるという、この本の中でも一番ハードな設定でちょっとやりすぎかなと思いながらもぐいぐい引き込まれていきました。
空き地や屋上と場所も選ばず、ホームレスや複数の男を相手に時には3000円くらいで客を取り続ける年収1000万円のエリートOL娼婦、ぶっとんだ設定やなーと思いましたが、なんとこの部分は実話に基づいているんですね。

東電OL殺人事件という1997年に起こった事件、事実は小説より奇なりとはよく言ったものでノンフィクションの部分が一番強烈でした。

因みに桐生夏生さんは女性で、ロマンス小説からレディコミ原作まで手掛ける結構なベテラン作家さんのようです、しかしこういう女性的などろどろしたのは疲れます・・・ しんど
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テーマ : 本の紹介 - ジャンル : 小説・文学

コメント

よかった~

最後は、疲れてくれてよかったです。実は、私も少しどろどろした本を読んだ時期もありました。でも、しんどいよねぇ~。まぁ、なんでも経験だけど…。女性のどろどろしたものは、重いわぁ。本当に、あなたが読み終りで疲れてくれてよかったです。

Re: よかった~

>女性が女性を描くとこわいですね~、やっぱり。目的の為に非情になれる男性はいますが、純然たる悪意を持つのって女性が多い気がします・・・・

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