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第3弾

無痛 (幻冬舎文庫)無痛 (幻冬舎文庫)
(2008/09)
久坂部 羊

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現役医師(この括りに縛られるのもどうかと思いますが)、久坂部羊先生の三作目。
続編を匂わせる登場人物とストーリー、前作「破裂」以上にエンターテイメント性を高めた作品となってます。

今回も舞台は神戸。岡本、鶴甲、新開地とかなり身近な土地がでてきて親しみやすいです。

結論から言うとやっぱり自分は好きだな~この人。
巷のレビューでは結構辛辣な意見が多く見られました、確かに処女作の緻密に作り上げられた構成による衝撃度を凌ぐものはないですし、文章家として見るならば結構雑な部分も多いような気がします。
しかし
・なんし表現がラディカル、露悪的傾向。
・みんな(世間)が思っていても言えないこと、なんとなく言ってはいけないみたいな雰囲気になっていることを思いっきり言う。
 しかも何度も。
・事象に対する捉え方が多角的、陳腐な常識、善悪の判断を笑い飛ばす。

こういう人好きなんですよねー、個人的にはかなり心酔しております。

テーマ : 読書 - ジャンル : 小説・文学

きりゅうなつお

グロテスク〈上〉 (文春文庫)グロテスク〈上〉 (文春文庫)
(2006/09)
桐野 夏生

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少しどろどろしたのを読みたくなり購入、その名も「グロテスク」
著者は、初読ですが以前から名前はよくお見受けしていた、「魂萌え」「OUT」の桐生夏生さん、「なつき」さんだと思ってましたがこの本買って初めて「なつお」と読むと知り、もしかして男性なのかなとかおもいつつ読み始めました。

読み始めて、これはやはり「なつお」は女だなと。自分とあまりにも相反した美しい容貌を持つ妹を憎む姉。経済力、学力、容貌、何かにつけて他人と優劣を競いあう虚栄心に満ちた名門女子校の生活。
さすがにおっさんが書いとったら厭やなと。

容貌も性格もドブスな中年女の一人称語りで始まり、手記をよむという形式で途中から他の登場人物の語りに移っていくのですが、なにせメインのストーリーテラーがドブスばばぁなので他の人間と話が食い違いまくります、かといって他の奴らも信用し難く、極めつけは下巻冒頭から始まる主人公の妹を殺した犯人である中国人の裁判での供述。
貧しい農村で生まれ、死ぬ思いで日本に出稼ぎに来た話を涙ながらに語り、若干うるっとしかかるくらいなのですが実は全部真っ赤なウソ、娼婦と実の妹しか愛せないという超ニッチなディマンドを持つ近親相姦サイコ野郎なのです。

後半は名門女子校を卒業し一流会社に就職しながら、夜は娼婦として働く女の手記になっていくんですが、デリヘルからも落ちぶれ、渋谷のお地蔵さんの前で毎夜厚化粧にカツラをかぶり客をひき続けるという、この本の中でも一番ハードな設定でちょっとやりすぎかなと思いながらもぐいぐい引き込まれていきました。
空き地や屋上と場所も選ばず、ホームレスや複数の男を相手に時には3000円くらいで客を取り続ける年収1000万円のエリートOL娼婦、ぶっとんだ設定やなーと思いましたが、なんとこの部分は実話に基づいているんですね。

東電OL殺人事件という1997年に起こった事件、事実は小説より奇なりとはよく言ったものでノンフィクションの部分が一番強烈でした。

因みに桐生夏生さんは女性で、ロマンス小説からレディコミ原作まで手掛ける結構なベテラン作家さんのようです、しかしこういう女性的などろどろしたのは疲れます・・・ しんど

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まいのりてぃりぽーと

チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599)チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599)
(2007/11/10)
海堂 尊

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こういうベストセラーをこの今更というタイミングで読むのが結構好きです。自分は本を買うと同時にカバーを外し裸にひんむいて読むのですが時のベストセラーと村上春樹だけはちょっとこっ恥ずかしくて電車とかで読めないんですよね
完全に自意識過剰ですが・・・

ドラマ化もされてましたが流石のおもしろさ、構成やキャラ設定、読者の知識欲を満足させながらギリギリひかせない程良い医療専門知識の挿入、この方も現役の勤務医だそうですがインテリジェンスが溢れ倒してます。

ただ、自分にとってはよく出来すぎてるというか、おもしろすぎてグッとくるものが少しなかったです、もう少しおどろおどろしい感じがあればいいなと、理系っぽいと片づけるのはあまりに乱暴ですが・・・

少なくとも自分としては、現役医師作家では久坂部先生の方が好きですね、まあ海堂先生一作しかよんでませんが

このミス大賞ベストセラーより幻冬舎文庫・・・ マイノリティ万歳!!

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妖怪NOW

孤宿の人〈上〉 (新潮文庫)孤宿の人〈上〉 (新潮文庫)
(2009/11/28)
宮部 みゆき

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新年一発目は女流作家さんの中では一番拝読してると思います、ゲーム女こと宮部みゆきさんの話題作。
なかなかの大作だったので速読の自分でもほぼひと月かかりました。

田舎の小藩を舞台にした話で、元幕府の要人であった加賀様という方が罪科による咎でその小藩に流罪になるのですが、そこにはいろいろな思惑、そして噂が・・・・ といった話です。

他の方の感想で抑揚がないとか、ラストが味気ないという意見もありましたが、確かに次々と起こる災厄に対して、小藩の民でしかない登場人物たちはほぼ何もできず思い悩むだけですし、最後もこれを時代ミステリーエンターテインメントとして捉えるなら釈然としないといえるかもしれません。

しかし、同じ大沢オフィス三羽ガラスのひとり、京極夏彦さんも仰るような恐れ、呪いのメカニズム、自分たちには理解できないけれど直接自分たちの暮らしに関してくることを妖怪や怨霊のせいにしたり、また権力者などの第三者が意図的にそういう情報を流布するといったこの時代なりの人間の生きていく知恵、妖怪も神も人の気持ちが作り出すのだということを踏まえて捉えるとラストの少し突き放した感じも納得できます。

しかしある意味昔以上に噂、情報が伝わりやすい現代、妖怪や怨霊の代わりにどんな嘘で庶民は欺かれてるんでしょーね・・・ 
おーこわ

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俺大賞2009

夜を賭けて (幻冬舎文庫)夜を賭けて (幻冬舎文庫)
(1997/04)
梁 石日

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1 夜を賭けて    梁 石日     幻冬舎 
2 八甲田山死の彷徨    新田次郎       新潮社
3 沈まぬ太陽         山崎豊子       新潮社
4 廃用身            久坂部 羊      幻冬舎

Best4となんとも中途半端ですがわたくしの鳥頭でも思い出せる程印象に残った作品ということで。
意識して読んでるわけではないですが昨年は映像化作品と縁がある年でした、沈まぬ太陽なんかちょうど読み終わったころに公開決定して、それではというので映画館行きました、長かったけどよかったです。
他にも『クライマーズハイ』とか『ララピポ』なんかも原作読んだ後映画観ました、ララピポはちょっと期待外れでしたがそれ以外の映画は比較的よくできてました(八甲田山の欣也さんは最高!!)、ただやっぱり原作以上というのはなかなかね・・・
媒体が違うので比べるのもナンセンスなんですけど・・・

ちなみに上記作品はただ単に僕が2009年に読んだ中でということで昨年出版されたとかそういうことではありません、あしからず。

今年もよい本とであえますように・・・ pray完

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